オンラインカジノ協会(OCA)は、オンラインカジノの普及と業界の健全な発展、プレイヤーの保護を目的として設立された業界団体であり、協会として「責任あるギャンブル」を推進しています。
責任あるギャンブル宣言
オンラインカジノ協会は、「責任あるギャンブル宣言」を行うとともに、当協会からライセンスを付与された事業者に対し、当宣言への賛同を求めています。
オンラインカジノ協会の倫理綱領
オンラインカジノ協会は、以下のいくつかの目的から「倫理綱領」を定めました。
- 当協会およびオンラインカジノ業界の倫理的な基準を明確化するため
- オンラインカジノ業界として、一般社会から信頼を獲得するため
- 業界内における倫理的な問題の解決のための指針として
- 政府や規制当局との協力を通じた、当協会の専門性の向上のため
ギャンブル依存症の自己診断ツール(チェックリスト)
ギャンブル依存症のチェックリストとしては、「サウスオークス・ギャンブリング・スクリーン・テスト(SOGS:英語サイト)」が有名です。しかしながら、SOGSはアメリカ合衆国で作成されたものであるため、日本における信頼性・妥当性については「修正日本語版 South Oaks Gambling Screen (SOGS) の信頼性・妥当性の検討(木戸 盛年, 嶋崎 恒雄)」に見られるように、専門家の間でも意見が分かれています。
オンラインカジノ協会では、先ほどのSOGSに加え、オンラインカジノ分野において協会が蓄積した知見と日本におけるオンラインカジノ環境を踏まえた、独自のギャンブル依存症のチェックリストを提供しています。
ご自身がギャンブル依存症なのではないかと思っている方は、当協会のチェックツールを利用いただいたうえで、必要に応じて専門家のサポートを受けるようにしてください。
ギャンブル依存症の支援機関と治療方法
ギャンブル依存症の可能性を感じた場合、専門家の支援を受けることが重要です。
支援機関
ギャンブル依存症の支援機関には、以下のようなものがあります。ギャンブル依存症の支援機関については消費者庁の「ギャンブル等依存症でお困りの皆様へ」というページに詳しいので、そちらを参考にすることをおすすめします。
- 医療機関:精神保健福祉センター(各都道府県や政令指定都市に設置)
- 支援団体:公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会、NPO法人全国ギャンブル依存症家族の会
- 自助グループ:GA日本インフォメーションセンター(当事者)、一般社団法人ギャマノン日本サービスオフィス(家族・友人)
治療方法
ギャンブル依存症の治療方法には、以下のようなものがあります。
- 認知行動療法:ギャンブルに対する考え方や行動を変えるための治療法
- 薬物療法:抗うつ薬や抗不安薬などを用いて、精神症状を改善する治療法
- 集団療法:同じ悩みを持つ人たちとグループを作って話し合い、お互いに支え合いながら治療を進めていく方法
なお、オンラインカジノ協会はギャンブルに関連した専門団体(業界団体)ではありますが、ギャンブル依存症の専門家ではないため、治療を行うことはできません。治療については、先ほどご紹介した医療機関・専門家・専門団体等にご依頼ください。
ギャンブル依存症に関する基礎知識
ギャンブル依存症とは、日常生活に支障をきたすほどギャンブルにのめり込んでしまう病気のことです。ギャンブルをしているどんな人でもなる可能性があり、早期発見・早期治療が重要だと言われています。
原因と高リスク者
ギャンブル依存症の原因と、依存症になるリスクが高いタイプ(=高リスク者)について解説します。
原因
ギャンブル依存症になる原因は、生物学的要因、心理的要因、社会的要因などの複合要因だと言われています。
中でも、脳内の報酬系、一般的には「脳内物質」として知られるドーパミンが影響していると言われています。ギャンブルで勝つとドーパミンが分泌され、快感を得られます。ただし、負けても繰り返しギャンブルをし続けると、ドーパミンを分泌するためにさらなるギャンブルが必要になってしまいます。(出典:NHK「ギャンブル依存症 克服する方法は?家族が注意することは?」)
高リスク者
ギャンブル依存症になるリスクが高いタイプ(=高リスク者)として、学術的には以下が挙げられています。
- 男性:統計データより(出典:依存症対策全国センター「ギャンブル依存症ってどんな病気?」)
- 真面目な性格:周囲への相談やストレス発散が苦手なため(出典:品川メンタルクリニック 初村医師)
- 精神疾患:うつ病や不安障害などの精神疾患を持っている人(出典:依存症対策全国センター「ギャンブル依存症と重複しやすい精神疾患について」)
- 遺伝:家族がギャンブル依存症である/であった人(出典:大石クリニック「ギャンブル依存症の原因・発症の要因」)
ご家族、ご友人へのアドバイス
あなた自身がギャンブル依存症なのではなく、ご家族やご友人に依存症の人(もしくは依存症の疑いのある人)がいる場合には、以下のようなことが重要です。(参考:依存症対策全国センター「身近な人がギャンブル依存症なのでは?と心配な方へ」)
- ギャンブル依存症は病気であることを理解し、責めたり批判したりしない
- 本人の話をよく聞き、共感を示す
- 専門機関への相談を勧める
- 安易に金銭的な援助はしない
予防策
ギャンブル依存症の予防策としては、以下のことが重要です。これは、文部科学省作成の冊子「ギャンブル等依存症などを予防するために」で示された専門家の知見と、ギャンブルにかかわる専門団体であるオンラインカジノ協会としての知見を合わせた見解です。
- ストレスに対する適切な対処方法を身に付ける
- 自分の強みや得意なことを知り、それらを活用して目標を掲げ、達成に向けて努力する
- ギャンブルに使うお金や時間を決めておく
- ギャンブルで負けても取り返そうとしない
- 普段からギャンブル依存症に関する情報を収集しておく(ギャンブル依存症のチェックリストも参考にする)